腱鞘炎
2020年02月24日、掲載
腱鞘炎って何?
文字通り腱の鞘(さや)が炎症を起こしている状態です。
繰り返す動きに気を付ける必要がありそうです。
筋肉が骨に付着する所やその手前は腱(けん)という頑丈な状態になっています。
「アキレス腱」を思い浮かべていただくと分かりやすいでしょう。
手首の例を考えてみます。
腕からつながる筋肉が手首付近で腱となり、それを腱鞘でくるんでいます。
リストバンドのような感じです。
先に書いたように、この場所が何度も同じ動きで擦(こす)れることによって炎症を起こしてしまうのです。
パソコンでキーボードやマウスを長時間使う仕事の方はなりやすいようです。
例えばSEの仕事をしている方は腱鞘炎に苦しむ人が多いと聞きます。
当院での施術方針
炎症を和らげることを重視します。
どの腱あるいは、腱鞘のどの辺りが腫れているのかを反応点で確認していきます。
その上でターゲットになるポイント(反応点)に鍼を打ちます。
またその上部にある筋肉の部分に緊張がないかも確認します。
必要に応じて筋肉にも鍼刺激をします。
筋肉、腱、腱鞘に着目して、必要な場所に鍼灸刺激を加えて改善を図ります。
軸索反射
腱鞘炎の人の痛い場所に鍼を打ったとき、その場所にどんなことが起こるのでしょうか。
興味のある方もいらっしゃることでしょう。
そこには軸索反射(じくさくはんしゃ)という現象が起こります。
これはサブスタンスPやCGRPという物質が働き、血管拡張、透過性亢進が起こります。
つまり、炎症物質や疼痛物質その他不要な物質をその場所から流してしまう作用が起きるのです。
その結果、鍼で刺激された場所がきれいな状態になり症状改善につながるのだと考えられます。