骨が痛むのか?・・・私の独り言
2024年08月30日、掲載
患者さんと話していますと「この骨の所が痛い」というお話がよく出ます。
「ここですよ!」と指をさして教えて下さいます。
もちろん、痛い場所はその部分だと思いますので状況を把握する材料にさせてもらいます。
ただ、ここで考えるのです。
その場所は骨ですか?
間違いなく骨のある場所なのです。
しかし、その骨にくっついているものの存在ははほったらかしです。
また憎たらしいことを言ってますが・・・
私は骨そのものではなく、骨にくっついている腱が痛いのではないかと思うのです。
腱とは筋肉の端が強い組織になって骨にくっつく部分のことです。
アキレス腱を想像すると腱のイメージが分かりやすいと思います。
筋肉は一部が緊張しすぎると痛みが起こります。
その時、緊張した筋肉がくっついている腱の部分にはテンションがかかります。
緊張で引っ張られますからね。
そうすると筋肉も、腱も痛く感じる可能性があります。
パンパンに腫れると、皮膚やその周囲も痛むかもしれません。
具体例としては、ふくらはぎが張るとアキレス腱、踵(かかと)が痛むのがこの形ですね。
しかし、こう考えると骨が痛む理由が見当たらないのです。
もちろん、骨にもテンションがかかります。
だったら痛くなるでしょ!と聞こえてきそうなのですが。
確かに骨膜にも痛みの神経は分布しています。
しかしそんなに多くはないのです。
だから基本的に私は骨が痛みを起こしているとは思いません。
骨の痛みではないかと言われる症状でも鍼で症状が改善することはよくあります。
しかし鍼灸師の使う鍼で骨の状態は変えられません。
骨に対して意識的に鍼を当てることはありません。
しかし鍼を操作して鍼が骨に当たることがあります。
骨なだけにコツコツとした感じが伝わってきます。
↑オヤジギャグですみません。
しかし骨に当たったから痛いと言われたことは今までなかったですよ。
骨膜にある痛みの神経がさほど多くないからだと私は思います。
まとめますと鍼刺激をし他時には骨以外の何かに作用したと考えられます。
・皮膚
・結合組織・筋膜
・筋肉と腱
骨ばかりに気を取られていると痛みの改善が遅れるかもしれませんね。
私があまり信用していない考え方
・石灰沈着による痛み
・神経圧迫による痛み
・軟骨がすり減り骨がぶつかることによる痛み
・精神的ストレスによる痛み
当ホームページ「膝の痛み」ページの内容も少し被ります。
よろしければそちらもご覧下さい。
https://kishimoto-harikyu.com/hizanoitami/
2024.8.30