三田市、神戸市北区、西宮市、宝塚市等から来院頂いています。

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鍼灸

お灸をすえる

子供の頃、「やいとするで」と言われた記憶はありますか?

お灸、やいと等地域によって呼び名が違うこともあります。

昔は悪いことをした子に罰を与えるためにお灸をしていました。

また家庭でも大人が健康のために行っていました。

年配の方の肩や背中、腰などにはお灸をすえた痕(やけどの痕)を見かけます。

一昔前は本当に一般的だったんですよ。

子供の頃、祖父が大きな艾(もぐさ)を背中等にしているのを見ていました。

結構大きな艾が燃えきっていました。

あの頃は祖父も私も、私が鍼灸師になって仕事でお灸をするとは思っていませんでした。

「こんな悪い奴にはお灸をすえてやらないといけないですね!」

という表現は今でも残っていますが、一般家庭ではやらなくなりましたね。

それでも手軽にできる「せんねん灸」はご経験があるのではないでしょうか?

艾(もぐさ)を紙で巻いて、台座の上で燃やして火傷をしにくくした商品です。

手軽にお灸ができる優れものですよ。

当院でもお奨めしています。

今「やいとするで!」と言いながら無理やり子供にやってしまうと虐待と言われる可能性が高いですね。

お灸は罰則ではなく健康グッズとして使いたいですね。

2022.8.16

どこから来るのか!

「〇〇から来ている」

鍼灸院や病院その他施術所でもよく聞かれる言葉だと思います。

例えば、首から来ている、または腰から来ている、内臓から来ているなどなど。

これらの言葉は痛みや辛い症状の原因は何だろうかという時の回答です。

結構耳にすることも多いですね。

ただ私は「首から来る」と「腰から来る」と聞くと違和感があります。

何が来るんだろう・・・

神経の圧迫による症状という考えの時に言われることが多いように思います。

私は「内臓から来る」ということを大切に考えています。

内臓や器官の炎症は骨格筋の緊張に関わります。

これは鍼灸学校時代の教科書にも書いてありますよ。

鍼灸だけで通用する勝手な理論ではないですよ。

内臓の中でもどこから来るのかを反応点を基にして考えます。

しかし首や腰から来るというのは嘘だとは思いません。

筋肉や筋膜のつながりの関係から考えると納得できることが多いですね。

私は神経の物理的圧迫等より筋肉、筋膜の構造を重視します。

構造を考えると鍼灸施術のヒントが見つかるのです。

2022.7.16

皮膚と美顔鍼について

今回は皮膚についてのお話をしようと思います。
構造については簡単に書いています。
美の意識が強い皆さんですから詳しい方も多いかもしれませんね。

○皮膚の構造

表面からこんな順番で重なっています
・角層・表皮
・真皮
・皮下組織(主に皮下脂肪)
・表情筋等の筋肉(これは皮膚ではありませんが)

角層・表皮は皮膚の一番上の部分です。

その次は皮下組織があります。
真皮の下にあり、柔らかい組織で皮膚を深い部分と結合させています。
これがあるので、皮膚が下にある骨や筋肉から離れて余裕をつくって動けるのです。

その下は筋膜で、顔の場合は表情筋と言われる数種類の筋肉があります。

○どこに注目すべきか

やはり一番上の角層・表皮に注目すべきだと思うかもしれません。
もちろん大切ですので、空気の乾燥する季節は保湿に気を付けたいものです。
最も上にある角層が非常に大切な働きをしていることが分かってきています。

しかしもっと注目すべき場所は皮下組織と筋膜、顔の筋肉です。

皮下組織の状態は顔の張り、お肌の元気さに大きな影響を与えています。
ここの環境が悪いと張りのない状態になり、皺(しわ)の元になります。

鍼をすると、まずこの皮下組織の状態を変化させます。
自律神経系の働きを活発にさせ刺激になりこの部分が元気になります。
これが一つ目の大切な柱です。

もう一つは顔の筋肉ですね。
表情筋は表情を表す数種の筋肉です。
これらの緊張や炎症等の不具合が
皮膚を変に突っ張らせたり、引っ張ったりすることがあります。

また、もう少し深い場所にある咀嚼筋(そしゃくきん)にも注意が必要です。
咀嚼筋とは物を噛む時に働くいくつかの筋肉の総称です。

肩の筋肉が凝るように、顔の筋肉も凝りができたり緊張したりします。
鍼によって、反射という神経の働きが起こり、筋肉を元の状態に戻します。

余談ですが、膝の下を叩くと足がポンと上がるのも神経の反射ですね。
これは膝蓋腱反射と言いますが、これと似たことが鍼で起こっているのです。

表情筋や咀嚼筋が良い状態であることによって、
きちんと働くことが顔の美容にとって大切なことの二つ目の柱です。

当院HP内の「美顔鍼・美容鍼灸」ページのリンクです。

美顔鍼・美容鍼灸

2022.6.14

内耳のコンディショニング

比較的過ごしやすいの日が多いですね。
それでももうすぐ梅雨入りです。

梅雨の間には温度や湿度やの問題もあります。
しかし私は気圧の問題を注意したいと思っています。

低気圧が居座っているときには内耳の問題が多く出てくるように感じます。
私は大気圧が内耳やその他問題を助長するようなイメージを持っています。

突発性難聴、耳鳴り、めまい、ふらつき、メニエル病。
これらは内耳に問題があると出やすい症状です。

梅雨時を乗り切るために内耳のコンディション作りが大切だと思います。
自己ケアしている方も含めて内耳のお手当を継続しましょう。

あわせて、咽喉、鼻のお手当もできると理想的です。

あと肝臓のお手当は常日頃からやっておきたいものです。

肝臓が良い状態だと元気も出てきますよ!

2022.5.30

頻尿のお手当をしてみよう

トイレの悩みは他人に言いづらいものです。

頻尿の他、残尿感や失禁などにお悩みの方も案外多いと思います。 

当院では上記のようなおしっこのお悩みには徹底して下腹部の反応点のお手入れをおこないます。 

具体的には膀胱の反応点(ツボ)が重要な刺激ポイントです。

個人差はありますが改善することも結構多いと感じます。

膀胱や生殖器系(子宮・卵巣・前立腺等)の反応点は冷え性、腰痛、脚の痛み、膝痛当にも共通のポイントです。

その意味でも膀胱の反応点に鍼灸刺激を加えることは大切なことだと思います。

当院ではおへそのやや下の反応点に鍼灸刺激を加えて施術します。

そこで私がおすすめするのが「せんねん灸」です。

せんねん灸(手前)

せんねん灸は台の部分は燃えず、上の紙に巻かれたもぐさの部分が燃えていきます。

写真上方にあるもぐさを肌に直接するのは難しいですね。

しかし、せんねん灸は直接燃えないので安心して使えます。

熱さも数段階に分かれていますのでまずは、ゆるめの物を選んではいかがでしょうか。

おへその下の反応点にせんねん灸をコツコツ続けることが改善のポイントだと感じます。

自宅でできるお灸ですので検討してみて下さい。

ただし、火の取り扱いには十分お気を付け下さいね。

また、ゆるめのせんねん灸でも軽いやけどになることがあります。

その点も頭に入れておいて下さいね。

2022.4.25

耳鳴りに取り組もう!

耳鳴りの音が急に大きくなると不安になるものです。

また、静かだったのに急に鳴り始めることもあります。

こんな場合には、なんだか落ち着かず疲れてしまいます。

静かな所に居る時や寝る時には特に気になってしまいます。

うるさいと思い始めると気になって眠れません。

実は耳鳴りは、まだ正確には原因が解明されてないのです。

とは言うものの内耳や内耳周辺の問題が関係しているのは間違いないでしょう。

当院では内耳の反応点(ツボ)を中心に、全身のお手入れをおこないます。

 

当院でも耳鳴りの患者さんが来られますが、大体の方の症状は改善していきます。

問題はどのレベルまで良くなるかということですね。

すぐに全く音が消えてなくなることはほとんど無いように感じます。

しかし少しずつ良くなることも結構あるのです。

・気にならなくなった

・眠れるようになった

・耳閉感は消失した

・違和感は消えた

こんな感じのものも含めて改善と考えています。

もちろん、良くなったのは鍼をしたからだと断定できません。

ご本人の体が頑張って良くなったことも考えられます。

しかし、鍼灸での刺激はきっと役立っていると私は感じています。

治りづらい場合もありますが、大事なのは根気です。

家庭でのセルフケアも併せて取り組んでみてはいかがでしょうか。

当院ホームページの「耳鳴り・難聴」のページ

2022.3.16

鍼灸師は考えないといけない

考えることは大切

血液検査や画像診断は鍼灸師にはできません。

医師は画像診断や血液検査をおこないます。

私たちがこれをすることは法に触れます。

患者の皆さんの愁訴(つらさや症状)は様々です。

検査や画像診断では何も引っかからない、つまり見つからないこともあります。

私の印象ではそういうケースも結構あると感じます。

そんな方が鍼灸院に来られた時に、

「分からないんなら仕方ないですね」

「しばらく様子を見ていきましょう」

こんな風に言っていては仕事になりません。

というより鍼灸師の存在意義がなくなるようにも感じます。

私たちの尺度で何かを感じ、何かのアプローチをしないといけません。

私は皮膚の反応点を感じ取って、その上で考えながら施術します。

考えるこはやはりとても大切です。

ここに皮膚反応があるということはどういうことか、どういう刺激を与えれば効率的なのか等いくらでも考えることがあります。

施術に関することだけではなく日常生活の中でも考えることは大切だと思います。

報道やネットで情報はたくさんあふれています。

毎日の情報を通じて何かを自分で考えるということが大切なんだと思います。

2022.2.26

安全な施術を心掛けています

はり・きゅうの施術は注意しないと危険も伴います。

鍼の事故は一番気を付けたい部分ですね。

やはり危険な場所はきちんと安全確認をして施術することが必要です。

そのためには骨格や内臓の場所等を把握しておかないといけません。

また一か八かの危険な刺し方をしてもいけません。

当たり前ですが。

そのために解剖学・生理学等で体の構造と機能を学んでいるのです。

経験の浅い方等に指導する機会があるのですが、その時に感じるのは安全対策を学校で徹底されているということです。

学生の時に安全対策を叩き込まれます。

もちろん、安全な施術を行うのは当たり前なのですが、怖がりすぎて鍼を打てない方を見ることも結構多いのです。

鍼を刺して入れていく角度を間違うと事故が起こる場所もあります。

しかしきちんと角度を確認して鍼を進めれば危険ではありません。

ただ言葉だけを覚えて勉強するのではなく、現場で安全に施術するための勉強にしないといけないですね。

きちんと役立つ勉強が本当に大切だと思います。

この文章は決して教育の内容批判ではありません。

安全対策は最重要項目だと私も思います。

もちろん私も安全に気を付けて施術しています。

そして危険が伴う可能性がある場所を施術する時は特に緊張感を持ってやっております。

キャリアが長くなってきても安全対策は一番大切にしないといけません。

2022.1.19

関節痛

関節痛とは?

関節痛と一括りにするとイメージしにくいでしょうか?

・膝関節症

・肘関節痛

・五十肩

・股関節痛

こんな名前は聞いたことがあるのではないでしょうか。

文字通り関節のところが痛むのが関節痛です。

関節の痛みってどこの痛み?

関節とは骨と骨がつながっている場所の事です。

いわゆる関節痛の時、関節の中でもどこが痛むのでしょうか?

骨の表面が痛むのでしょうか?

私の答えはその周囲も含めて痛む可能性があるということです。

その周囲とは具体的には筋肉、腱、靭帯、皮膚です。

そしてその中でも注目すべきは筋肉と腱だと考えています。

なぜなら骨の表面(骨膜)にはあまり痛みの神経(受容器・アンテナ)が無いからです。

それを考慮すると筋肉、腱が最も痛みを強く出す場所だと考えられます。

それでも骨が痛いように感じることが確かにあります。

しかしこれは骨にくっついた腱の部分が物理的に引っ張られたり、腫れたりしているからでしょう。

関節痛があるときは骨と骨をくっつけている筋肉の中でもどの筋肉が傷んでいるのかを考える必要があります。

場合によってはその筋肉の中のどの部分が傷んでいるかと確認することになります。

筋肉そのものと、その筋肉がくっつく所(腱)に対するお手当が必要ですね。

2022.1.15

太ももの痛み

脊柱管狭窄症と言われました

違う症状で来院したことのある患者さんがある日、太ももの痛みを訴えて来られました。

30歳代の女性です。

かなりの痛みだったようでお医者さんに診察してもらったとのことでした。

結果は「脊柱管狭窄症による痛み」と診断されたそうです。

大変な病気になってしまったと泣きながら話してくれました。

経過を見ながら手術を検討するとお医者さんに言われてショックを受けたようです。

当院では太ももの筋肉で緊張したところを確認しながら鍼刺激を加えていきました。

その結果、痛みはかなり軽減しました。

この方の場合はもう一度来院していただいてその後痛みは無くなりました。

脊柱管狭窄症は画像で確認されています。

私の鍼灸施術で脊柱管の狭窄が改善することは考えられません。

ただこの方の場合、太ももの痛みは他の要素が多く関係していたのではないかと思います。

つらい症状の場合でも諦めずに取り組むことも必要だと思います。

2021.11.26

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